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近畿大学 医学部 化学過去問対策

過去問研究2011年度(2012年度入学)推薦入試問題化学

こんにちは。医学部受験化学指導プロ家庭教師の村上です。

近畿大学医学部2011年度推薦入学試験は12月5日に実施され、募集人数25名に対し 志願者603名 受験者581名 合格者46名 合格者最低点261点 合格最低得点率74.61%でした。

化学入学試験は 例年通り 大問3題構成、記述式の解答形式でした。

出題内容は 1.ハロゲン化合物に関連した出題。 2.アセチレン燃焼反応の熱化学方程式 3.カルボニル化合物の基本的な構造と置換基との関係および性質 でした。


今回は 近畿大学医学部化学出題で頻出の1.ハロゲン化合物に関連した出題を解説します。

2012年度近畿大学医学部 化学入試問題 ハロゲン化合物

ハロゲン問題


近畿大学医学部化学入試問題 解説解答

(1) [E]解答・解説

下線部①に関して、この反応を化学反応式で表すと[E]と記述できる。

17属元素であるハロゲンの単体は、二原子分子で有色・有毒である。融点と沸点は原子番号が大きくなるほど[A]くなる。ハロゲンの単体は、ハロゲン化物を強いる酸化剤で酸化すると得られる。例えば塩酸は酸化マンガン(Ⅳ)に濃塩酸を加えて加熱することで得られる。

[A]解説
同じ族では原子番号が大きくなるほど融点・沸点は高くなる。

(1)解答・解説
塩素の製法の一つです
E → MnO2 +4HCl → MnCl2 +2H2O +Cl2

(2)[F]解答・解説

下線部①MnO2 +4HCl → MnCl2 +2H2O +Cl2 の反応で 7.82gの二酸化マンガンが濃塩酸と過不足なく反応して反応が完結した場合、発生する塩素の重量を有効数字3桁で求めると[F]gである。
解説
原子量 Mn=54.9  O=16.0  よりMnO2の分子量は   54.9+16.0×2=86.9
原子量 Cl=35.5 より Cl2の分子量は 35.5×2=71
よって  7.82×71/86.9=6.389・・・   
F → 6.39

(3)[G][B]解説解答・解説

下線部②に関して、溶けた塩素の一部は水と反応する。このときの反応を化学反応式で表すと[G]と記述できる。
塩素ガスを捕集する適当な方法は[B:下方]置換である。その一つの理由として②塩素の一部が水に溶けることがあげられる。

[G]解説
塩素は水と反応して酸化力の強い次亜塩素酸を生じます。
G → Cl2 + H2O → HCl + HClO

[B]解説
塩素ガスは空気より重いので、下方置換で捕集する。

(4)[H][I][J][K]解説解説解説解答・解説

下線部③に関して、陽極では[H](気体)が、陰極では[I](気体)が発生する。ここで58.5gの塩化ナトリウムを水に溶かして1.00Lとした水溶液を陽イオン交換膜で両極の電解液を区切り、ある一定時間電気分解をおこなった。電気分解を終了したのち陰極側の溶液を1.00mol/Lの塩酸水溶液で中和したところ0.100Lを必要とした。この電気分解において流れた電気量を有効数字3桁で求めると[J]Cであり、陰極から発生した[I](気体)の標準状態における体積を有効数字3桁で求めると[K]Lである。ただし、ここで[I](気体)は水に溶けないものとする。

工業的には塩素は③塩化ナトリウム水溶液の電気分解によって得られる。


[H][I]解説
水溶液の電気分解の原理に従って
H → Cl2   I → H2

[J]解説
NaClの分子量は58.5 よりこの塩化ナトリウム水溶液は 1mol/L   

陰極側では水が電気分解され、 2H2O + 2e-   → H2 +2OH-
2molの電子でOH-が 2mol生じているため塩酸水溶液での中和は、OH- + H+ → H2O より
塩酸水溶液が 0.1 mol 必要だったことから、この電気分解で流れた電気量は 電子0.1molがもつ電気量。 よって
  96500×0.1=9650     J → 9650

[K]解説
これより発生した水素は、 0.05mol、 よって 22.4×0.05=1.12    K → 1.12L

(5)解答・解説

下線部③に関して、陽極にナトリウム金属が析出しない理由は[L]ためである。
解説
水溶液中の陽イオン、ナトリウムイオンは水素イオンよりイオン化傾向が高いため水素イオンが電子を受け取り還元される。
(56字)

(6)解答・解説

下線部④で生じた沈殿のうち、臭化銀の沈殿に光を照射することで黒色に変化した場合、この反応を化学反応式で表すと[M]と記述できる。
解説
M → AgBr → Ag + Br
写真の感光剤に用いられる性質。

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