杏林大学医学部過去問研究2009年度数学入試問題Ⅰ
こんにちは。医学部受験担当プロ家庭教師の福島です。
杏林大学医学部数学入試問題は大問4題構成もオールマークシートの解答形式も例年通り。
難易度も標準的で、これも例年通りでした。
一次試験合格ラインは75%以上とされていますが、難問がないぶん数学が得意な受験生はパーフェクトをねらいたいところですね。
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ベクトルの与えられた条件から、この四面体がどのような四面体か考えます。 | ||
内積の条件から | ||
より、辺OAと辺OBのなす角は60°になる。 | ||
同様に 辺OBと辺OC、辺OCと辺OAのなす角も60°になる。各辺が等しいから △OAB, △OBC、△OCAはすべて正三角形になる。 よってこの四面体は右図のような正四面体である。 |
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正四面体とわかったらその性質を活用することが、短時間に解答するこつですね。 に垂直な単位ベクトル を求めます。 |
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図のように頂点Oから△ABCにおろした垂線OFベクトルの単位ベクトルを求めればよい。 | ||
正四面体の性質から、点Fは△ABCの重心になります。これは覚えておきましょう。 |
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……① | ||
単位ベクトルは | ||
は正四面体の図からも求められますが、を平方して求めてみます。 | ||
より | ||
①に代入してとなります。 | ||
問題のアからカまではすべて6になる。 | ||
で表される点Dは辺ABの中点になる。 | ||
上の図のようになるので余弦定理を使っても求められますが、 内積を使って求めてみます。 |
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……② | ||
また | ||
ゆえに | ||
……③ | ||
②、③より | ||
問題のキ、クはそれぞれ1,3になる。 | ||
Dから直線OCに下ろした垂線の足をEとする。 | ||
ここで△DOCはDO=DCの二等辺三角形です。 | ||
三平方の定理で簡単にDEは求められます。 | ||
ケ、コはともに2となる。 | ||
図のようにFは線分OGの外側にあるので、Fは線分OGを外分してます。 その比を求めるにはベクトルの1次独立を利用します。 |
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とおきます。 | ||
①より | ||
……④ | ||
また、DG:GE=t:(1-t)とおくと | ||
……⑤ | ||
④、⑤より | ||
これから | ||
ゆえにOG:OF=3:4よりFは線分OGを4:1に外分します。 サ、シ、スはそれぞれ4,1,②が入ります。 |
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正四面体の各辺を通る最短距離は展開図を書いて求めれば簡単にできます。 | ||
上図の展開図より、底辺は2.5、高さはの直角三角形の斜辺の長さがもとめる答えです。 | ||
セは7です。 |