普連土学園中学校高等学校理科過去問研究
2009年度普連土学園中学校第1回理科入試問題は 1.バネ 2.気体の性質 3.植物の体のつくりと働き 4.星座 の大問4題構成でした。
総解答箇所39、計算 用語記述、一行記述が中心です。
理科入試問題(気体の性質にチャレンジ)
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2009年度普連土学園中学校第1回理科入試問題は 1.バネ 2.気体の性質 3.植物の体のつくりと働き 4.星座 の大問4題構成でした。
総解答箇所39、計算 用語記述、一行記述が中心です。
理科入試問題(気体の性質にチャレンジ)
次の会話は、ある日の友子さんが受けた授業の様子です。1~9の問に答えなさい。
先生:「これから、“気体X”を発生させます。今日はこの気体Xが何であるかを考えてみよう。」
〔実験1〕 装置を組んで気体を発生させ、気体Xを水上置換で捕集した。
友子:「先生。水上置換で集めたって事は、気体Xは水に( あ )気体なんですね。」
先生:「さっそく、ヒントを与えてしまったか…。では友子さん。知っている気体とその確認方法を1つ言ってみて。」
友子:「えっ…。じゃあ水素。水素は( い )性の気体なので、火をつけたら燃えます。」
先生:「では、気体Xに火をつけてみよう。」
〔実験2〕 気体Xの入った試験管にマッチの火を近づけたが、何も起こらなかった。
先生:「どうした友子さん。何も起こらないぞ。」
友子:「えっ…。じゃあ酸素かな。①火のついた線香せんこうを入れてみればわかります。」
先生:「では、それもやってみよう。」
〔実験3〕 気体Xの入った集気ビンに火のついた線香を入れると、線香の火はすぐに消えてしまった。
友子:「何も起こらない…。あ、分かった。二酸化炭素だ。先生、( う )を入れてよく振って下さい。( え )はずです。」
〔実験4〕 気体Xの入った集気ビンに( う )を入れてよく振ってみたが、何も起こらなかった。
先生:「何も起こらないねぇ…。ということは、二酸化炭素でもない。さて、どうしよう。」
友子:「先生。②水でぬらした( お )色リトマス紙を入れてみて下さい。」
先生:「アンモニアと予想したか? では、やってみよう。」
〔実験5〕 水でぬらした( お )色リトマス紙を入れてみたが、変化はなかった。
先生:「アンモニアでもないみたいだね。あと知っている気体はあるかい?」
友子:「先生! 風船に入っている気体は? 吸うと声が高くなる気体です。」
先生:「( か )かい? では、気体Xの入ったシャボン玉を作ってみよう。また、比較ひかくするために、空気の入ったシャボン玉も作って、いっしょに観察してみよう。」
〔実験6〕 ③気体Xの入ったシャボン玉と空気の入ったシャボン玉を作った。どちらも、ゆっくりと下に落ちていった。
友子:「どうやら( か )でもないみたい…。」
先生:「さて、気体Xはいったい何だろうか。みんなよく知っている気体だよ。」
問1解説解答
( あ )に入る語句として最も適当なものを、下の(ア)~(ウ)より選び、記号で答えなさい。
(ア)よく溶ける (イ)少し溶ける (ウ)ほとんど溶けない
解説解答
水上置換法:水と気体を置き換える。水に溶けにくい気体を集める集気法。
酸素・水素・二酸化炭素などを集めるのに使う。
解答 ウ
問2解説解答
問2 ( い )に入る語句として最も適当なものを、下の(ア)~(エ)より選び、記号で答えなさい。
(ア)助燃 (イ)可燃 (ウ)中 (エ)不燃
解説解答
水素は( い )性の気体なので、火をつけたら燃えます。
火をつけて燃えるから 可燃性。
解答 イ
問3解説解答
問3 下線部①について。気体Xが酸素であれば、火のついた線香はどのようになりますか、簡単に答えなさい。
解説解答
酸素の性質:無色・無臭。水に溶けにくいので、水上置換法で集める。
火のついた線香を酸素に近づけると、炎を出して、はげしく燃える(酸素が燃えるのではなくて、酸素は、物が燃えるのを助けている。)
空気よりも重い。他の物質と化合して、酸化物をつくる。
酸素の作り方:二酸化マンガン(触媒)に過酸化水素水をそそぎ、水上置換法で集める。
解答 炎を出して、はげしく燃える。
問4解説解答
問4 ( う )に入る薬品名を答えなさい。また、( え )には、( う )の変化の様子が入ります。どのような変化を起こすのか、簡単に答えなさい。
解説
友子:「何も起こらない…。あ、分かった。二酸化炭素だ。先生、( う )を入れてよく振って下さい。( え )はずです。」
二酸化炭素の性質: 無色、無臭の気体。水に溶けやすく、溶けると、酸性の水溶液になる。空気よりも重く、燃えにくい。
二酸化炭素が溶けている液に、BTB溶液をたらすと、黄色になる。
石灰水の中に二酸化炭素を入れると、白くにごる。
*二酸化炭素の作り方・・・石灰石や貝がらなどにうすい塩酸を加え下方置換法であつめる。どれくらい集まったか、知りたい時に水上置換法で集める。
解答 ( う )石灰水 ( え )白くにごる。
問5解説解答
問5 ( お )に適する色を答えなさい。
解説解答
友子:「先生。②水でぬらした( お )色リトマス紙を入れてみて下さい。」
先生:「アンモニアと予想したか? では、やってみよう。」
アンモニアの性質: 無色・刺激臭のある気体。空気よりも軽く、水に溶けやすい。水に溶けた液をアンモニア水という。その液は、アルカリ性。塩化水素と反応して、白い煙を出す。空気よりも軽く、水に溶けやすいので、上方置換法で集める。
アンモニアの作り方・・・アンモニア水を加熱し上方置換法で集める。
塩化アンモニウムと水酸化カルシウムをまぜて、加熱すると、アンモニアが発生。
アルカリ性の水溶液には赤色リトマス紙を青色に変える性質がある。
解答 (お) 赤
問6解説解答
下線部②の実験を行わなくても、1~4の実験から気体Xがアンモニアではないことが予想できます。気体Xのどのような性質がわかるからですか。
解説解答
アンモニアは水にとけやすい気体なので水上置換では捕集できない。
解答 水にほとんど溶けない性質
問7解説解答
( か )に適する気体を答えなさい。
解説解答
友子:「先生! 風船に入っている気体は? 吸うと声が高くなる気体です。」
先生:「( か )かい? では、気体Xの入ったシャボン玉を作ってみよう。また、比較するために、空気の入ったシャボン玉も作って、いっしょに観察してみよう。」
ヘリウムの性質: 無色で無臭。軽くて、燃えないのでも気球に使われる。
解答 ヘリウム
問8解説解答
下線部③から、( か )ではないと判断できた理由を答えなさい。
解説解答
〔実験6〕 ③気体Xの入ったシャボン玉と空気の入ったシャボン玉を作った。どちらも、ゆっくりと下に落ちていった。
「ゆっくりと下に落ちていった」
解答 空気と気体の密度(重さ)がほとんど変わらない。
問9解説解答
気体Xが何であるかを予想し、答えなさい。
解説解答
〔実験1〕 装置を組んで気体を発生させ、気体Xを水上置換で捕集した。・・・水に溶けにくい。
〔実験2〕 気体Xの入った試験管にマッチの火を近づけたが、何も起こらなかった。・・・可燃性ではない。
〔実験3〕 気体Xの入った集気ビンに火のついた線香を入れると、線香の火はすぐに消えてしまった。・・・助燃性ではない。
〔実験4〕 気体Xの入った集気ビンに石灰水を入れてよく振ってみたが、何も起こらなかった。・・・二酸化炭素ではない
〔実験5〕 水でぬらした赤色リトマス紙を入れてみたが、変化はなかった。・・・アルカリ性ではない。
〔実験6〕 気体Xの入ったシャボン玉と空気の入ったシャボン玉を作った。どちらも、ゆっくりと下に落ちていった。・・・空気と重さがほとんど変わらない。
窒素(ちっ素)の性質: 無色無臭。空気よりもわずかに軽い。水にとけにくく,常温では反応しないが,高温になると多くの金属・非金属と反応する。
解答 窒素(ちっ素)