女子学院中学校・高等学校過去問対策

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女子学院中学校合格のための過去問対策

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女子学院中学校社会過去問研究


2009年度女子学院中学校社会入試問題は1.時事問題を含む公民問題 2.歴史分野 3.地理(北海道)の大問3題構成でした。解答箇所は77箇所。例年通り一行記述4箇所以外は、語句記述、記号選択の解答形式でした。

今回は2008年の年末から2009年の年始にかけて問題が大きく報道された日雇い派遣村にも関係する労働問題を取り上げました。

社会入試問題 注目の一題 

女子学院中学校2009年度 社会入試問題 1.公民分野 労働問題 問題

女子学院中学社会入試問題公民


女子学院中学受験社会プロ家庭教師

女子学院中学校 2009年度社会入試問題 1公民分野労働問題 解説解答

問1 解説解答

問1 下線①労働経済白書はどこの機関が発表したものですか。

解答  厚生労働省

解説
白書: 日本の中央省庁の編集による刊行物のうち、政治社会経済の実態及び政府の施策の現状について国民に知らせるために発行されているもの。厚生労働省からは、厚生労働白書 厚生白書 労働経済白書 労働白書 「海外情勢報告」 「海外労働情勢」 「働く女性の実情」 「母子家庭の母の就業の支援に関する年次報告」 「ものづくり基盤技術の振興施策(ものづくり白書)」 (経済産業省ホームページ)児童手当事業年報が発刊されています。

問2 解説解答

問2 下線 ②企業がすすめてきた正社員の削減と、パートや派遣など正社員として扱われない(非正規の)労働者の増加 に関して、なぜ企業はこのようなことを行ったと思いますか。非正規の労働者は企業の都合でやめさせやすい、という理由の他に正社員と非正規の労働者との違いに注目して簡潔に答えなさい。

解答
   正社員を雇うより賃金が安いから

解説
 非正規労働者は社会保証が正社員に比べて不利であったり、交通費やその他経費の立て替えなどが発生しやすいという不利な点があり、その分企業にとっては正社員を雇うより経費が安く済むことがあります。

問3 解説解答

下線③について、法律の改正と実施に関する次の文章の(1)~(5)に適切な語句をア~エから選びなさい。また、(X)(Y)には適切な語句を答えなさい。
一般に、(1)が改正した法律は(2)が公布し、(3)が実施に移す。法律の実施に必要な費用は(X)として、前もって(4)の議決を必要とする。また、実際に使った費用は(Y)として、最終的に(5)に報告される。
     ア 国会 イ 内閣 ウ 裁判所 エ 天皇


解説
法律の改正も「○○法の一部を改正する法律」という法律案を作り、国会で可決することで行います。
法律が成立するまで :(1)発案  (2)議院での審議   (3)議決  (4)主任の国務大臣の署名・内閣総理大臣の連署  (5)天皇による公布
一般に、国会が改正した法律は 天皇が公布し、内閣が実施に移す。法律の実施に必要な費用は予算として、前もって国会の議決を必要とする。また、実際に使った費用は決算として、最終的に国会に報告される。

答  (1) ア(2)エ(3)イ(4)ア(5)ア X 予算 Y 決算

問4 解説解答

下線 ④失業者 に関して、一般的な傾向として、まちがっているものをア~エから1つ選び、記号で答えなさい。
ア 商品が売れなくなると失業者は増える。
イ 失業者が増えると国の収入は減る。 
ウ 失業者が増えると国の支出は減る。 
エ 失業者が増えると商品があまり売れなくなる。


答 ウ

解説
 失業とは、仕事を失うことおよび働く意思も能力もあるのに仕事に就けない状態を指します。失業者に生活支援をしたり、新しい職業・職場で働けるように、国は様々な支援をしています。例えば、
新しい職業技術を身につけるための訓練や生活支援金・住宅手当を給付または貸与しています。


問5 解説解答

下線 ⑤国に職業の保証を求める権利 のように、個人の力だけでは解決しにくい問題に対して、国に積極的な対策をもとめる権利をア~エから1つ選び、記号で答えなさい。

   ア 国会議員を選ぶ権利    イ 教育を受ける権利    ウ 好きなところに住む権利    エ 自由に宗教を信じる権利


答 

解説  
地方自治法第七十四条に「選挙権を有する者は、政令の定めるところにより、その総数の五十分の一以上の者の連署をもつて、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例の制定又は改廃の請求をすることができる。」とあり、地方自治では、住民が直接条例の制定、改廃を求めることが認められていますが、国へは主権者である国民が選挙で代表者(国会議員)を選び、その代表者を通して間接的に政治に参加します。

問6 解説解答
下線 ⑥労働条件に関する基準は法律でこれを定める に関して、正しいものをア~ウから1つ選び、記号で答えなさい。

ア 日本の様々な企業を調査し、平均的な労働条件を示している。
イ 基準を示しているだけなので、違反しても企業に罰則はない。 
ウ この法律があることで、雇い主が労働条件を決める自由がせばめられる。

解説


労働基準法:日本国憲法の「賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める」を受けて労働基準法は1947年に制定されました。1985年に女子差別撤廃条約批准に伴う国内法整備の為に改正され、女子の保護規定が削除された。その後1987年改正で、週40時間労働制、変形労働時間制、裁量労働制、フレックスタイム制などが導入されました。労働基準法における基準は最低限の基準です。第13章で、「違反事項には罰則対象のものもある。」と定められています。

答  

問7 解説解答

下線⑥勤労条件に関する基準は、法律でこれを定めるのように労働条件を守らせようとするのは、全ての国民にどのような生活を保障するためでしょうか。日本国憲法にある言葉を用いて答えなさい。

解説
日本国憲法では、第25条1項において「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と定めています。

答  全ての国民に健康で文化的な最低限度の生活を保証するため

問8 解説解答

下線⑦に関連して、子どもの権利条約が国際連合で採択された年をア~エから1つ選び、記号で答えなさい。

ア 1948年 イ 1966年 ウ 1979年 エ 1989年


解説

「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」は、子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた条約です。 前文と本文54条からなり、子どもの生存、発達、保護、参加という包括的な権利を実現・確保するために必要となる具体的な事項を規定しています。1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効しました。日本は1994年に批准しました。


  エ


問9 解説解答

下線⑦に関連して、子どもの権利を守るために保健、栄養、教育などの分野で活動している国際連合の機関は何ですか。(略称でもよい。)

解説
ユニセフ(国連児童基金)は、全ての子どもたちの権利が守られる世界を実現するために活動する組織です。ユニセフは、その国際的権威を背景に、世界各国・地域の政治的に重要な立場にある人々に子どもを取り巻く問題の改善のための政策を促し、草の根レベルで活動する様々な方々と協同し、子どもたちの権利を守るための新たなアイディアを具体化しています。


  ユニセフ( UNICEF,国連児童基金)
問10 解説解答

下線⑧のような形態で日本にやってくる人が増加していることもあり、外国人登録者数第1位の国が2007年に入れ替わりました。2007年末現在、日本に住む外国人の中で最も多いのは何処の国の人ですか。

解説

外国人研修制度は、開発途上国への国際貢献と国際協力を目的として、日本の技術・技能・知識の修得を支援する制度です。近年では研修生の急増に比例するように人権侵害や事件が多発しています。また、制度の趣旨と実態がかなり異なっており、日本人労働者を確保できなかったり、中国などの外国製品との価格競争にさらされている中小企業が、本来の目的である国際貢献ではなく、低賃金の労働力確保のために本制度を利用するケースが目立ち、研修生の中にも技能修得ではなく「出稼ぎ」として来日する者がいます。

法務省入国管理局の統計によると、
2006年度の外国人登録者の国籍(出身地)の数は188(無国籍を除く。)であり,韓国・朝鮮が全体の28.7パーセントを占め,以下,中国,ブラジル,フィリピン,ペルー,米国と続いていましたが、2007年度には中国が606,889人で全体の28.2パーセントを占め,以下,韓国・朝鮮,ブラジル,フィリピン,ペルー,米国と続いています。これは(1)韓国・朝鮮は,特別永住者数の減少を受けて,近年,毎年減少を続けており,反して、(2)中国は,昭和50年代から増加を続けて来たことによります。

     中国

問11 解説解答

下線⑨「収入が国の決めた最低生活費を下回ってしまう」の様な時に、申し立てに基づいて、国が生活費を支給する制度を何と言いますか。

解説
生活保護:国(政府や自治体)が経済的に困窮する国民に対して生活保護費を支給するなどして最低限度の生活を保証する制度。
生活保護には生活扶助・教育扶助・住宅扶助・医療扶助・介護扶助・出産扶助・生業扶助・葬祭扶助の8種類があります。
これらの扶助は、要保護者の年齢、性別、健康状態等その個人または世帯の生活状況の相違を考慮して、1つあるいは2つ以上の扶助を行われます。

   生活保護


問12 解説解答

下線部⑩働く義務の他に、日本国憲法で定められている国民の義務を2つ答えなさい。

解説

子どもに普通教育を受けさせる義務:憲法第二六条: すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。
勤労の義務:憲法第二七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
納税の義務:憲法第三〇条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

答  普通教育を受けさせる義務,納税の義務

問13 解説解答

下線⑪「本人の望まない仕事を強制することまで認めているわけではありません。」は、日本国憲法で保障されている、ある自由に基づいています。それは何という自由ですか。最も関係の深いものを、「自由」を含めて7字以内で答えなさい。

解説日本国憲法保障する自由は次の通りです。

(1)精神自由:思想および良心の自由(第19) ・信教の自由(第20) ・集会・結社・の自由,通信秘密保障(第21) ・学問の自由(第23

(2)人身の自由(身体の自由):奴隷的拘束苦役からの自由(第18) ・法定きの保障(第31) ・不法逮捕抑留拘禁されない権利(第33・34) ・不法侵入捜索押収をうけない権利(第35) ・拷問および残虐刑禁止(第36) ・自白強要禁止(第38) ・二重処罰禁止(第39

(3)
経済の自由居住移転職業の自由(第22) ・財産権不可侵(第29

答 職業選択の自由(7字)

問14 解説解答

下線⑫のような経済発展の背景には国際社会からの援助もありました。産業の発展に欠かせない交通網の整備などのために、日本が多額のお金を長期間借りた国際機関は何ですか。(略称)

解説

世界銀行(World Bank、略称:WB):各国の中央政府または同政府から債務保証を受けた機関に対し融資を行う、国際連合の専門機関。当初は国際復興開発銀行を指しましが、1960年に設立された国際開発協会とあわせて世界銀行と呼びます。


東海道地域は日本を代表する工業地帯です。ところが、1950年代需要の伸びに輸送能力が追いつかず、地域の経済発展そのものが危ぶまれる状況がつづいていました。そこで東京と大阪を結ぶ東海道新幹線の建設が計画されました。この東海道新幹線の建設プロジェクト(総工費3,800億円)に対し、1961年5月1日、世界銀行は8千万ドルの融資(ローン0281)を承認しました。
この計画以外に1953年から1966年の間に世界銀行が日本に対して行った貸付は31件、合計8億6200万ドルにのぼりました

世界銀行から日本への貸付は1966年で終了しました。

答   世界銀行 WB


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