駒場東邦中学・高等学校算数過去問研究 今回は、駒場東邦中学2017年度算数入試問題から[3]整数の性質を解説します。(1)は基本問題です。(2)は倍数の問題をベン図で解説しています。(3)は難問ですが、着目点が何処にあるかが分かれば解ける問題です。 算数入試問題[3]整数の性質
(2) 既約分数は全部でいくつあるか答えなさい。 解説解答 1以上434以下の整数の範囲で、435 = 3×5×29 より ベン図で ア:3,5,29の最小公倍数435の倍数の個数 0個 イ:3,5の最小公倍数15の倍数の個数 - アの個数 434÷15 = 28.・・・より 28個 ウ:5,29の最小公倍数145の倍数の個数 - アの個数 434÷145 = 2.・・・より 2個 エ:3,29の最小公倍数87の倍数の個数 - アの個数 434÷87 = 4.・・・より 4個 オ:3の倍数の個数 - (ア+イ+エの個数) 434÷3 = 144.・・・ 144 - (28 + 4) = 112より 112個 カ:5の倍数の個数 - (ア+イ+ウの個数) 434÷5 = 86.・・・ 86 - (28 + 2) = 56より 56個 キ:29の倍数の個数 - (ア+ウ+エの個数) 434÷29 = 14.・・・ 14 - (2 + 4) = 8より 8個 したがって 434 - (28+2+4+112+56+8) = 224 答 224個
(3) 既約分数ではない分数が最も長く続く並びをすべて求めなさい。 解説解答 既約分数ではない分数は、分子が3,5,29の倍数になるとき。最も長く続く並びは、3で割るとあまりの数が1または2になるので、分子が3の倍数・29の倍数・5の倍数・3の倍数となる並び方、または分子が3の倍数・5の倍数・29の倍数・3の倍数となる並び方のとき。 1以上434以下の整数の範囲で、倍数の個数が最も少ない29の倍数で考えると、 29の倍数で、29と3の公倍数87の倍数と29と5の公倍数145を除き、直前が3の倍数となるのは (57, 58),(231,232),(318,319),次の数が5の倍数となるのは (318,319.320) よって 3の余りの数から(318,319,320,321) 29の倍数で、29と3の公倍数87の倍数と29と5の公倍数145を除き、直前が5の倍数となるのは (115, 116),(405,406),前後の数が3の倍数となるのは(115, 116)の場合 (114,115, 116,117)