東京都立日比谷高等学校独自作成数学入試問題研究 都立日比谷高校第一次募集( 学力検査に基づく選抜)の選考方法は国語、数学、英語(自校作成問題)及び社会、理科(都立高校共通問題)の5教科の学力検査で、傾斜配点はありません。各教科100点満点、計500点を700点に換算します。 調査書点(300 点)並びに中学校英語スピーキングテスト(20 点)の合計 (1,020 点満点)を用いて選考します。なお,男女別定員では 20%の緩和措置を実施しています。 学力検査に基づく入試では、評定を調査書点として点数化し、学力検査を実施する教科の評定を 1 倍、学力検査を実施しない教科の評定を2倍して、算出します。 2023年度日比谷高校学力選抜考査の募集人数男子133名 女子121名 応募者数男子343名 女子246名 最終応募者数男子345名 女子237名 受験者数男子257名 女子217名 合格者数男子149名 女子124名でした。 2023年度都立日比谷高校自校作成数学考査問題は例年通り大問4題構成。1.小問集合5問,2.関数のグラフ 3.平面図形(円の性質と証明) 4.空間図形 が出題されました。 例年通りの出題構成出題内容です。試験時間は50分ですが、記述量が多いので時間配分に注意しましょう。 今回は3.平面図形(相似形応用・円の性質と証明)を解説します。補助線を適宜引きながら考えましょう。 出題構成・出題内容共に例年通りなので、過去問を練習して対策をとりましょう。
[問1] ∠ACD = 50°のとき、∠BACの大きさは何度か。 解説解答 ∠ACB = 90° (直径の円周角) ∠ACE + ∠ECB = 90° ∠ACE = 50°なので ∠ECB = 40° ∠DAB = ∠DCB (弧BDの円周角) 2∠BAC = ∠BAD = 40° したがって ∠BAC = 20° 答え 20°
(1) △ADG ≡ △AEGであることを説明せよ。 解説 △ADGと△AEGにおいて AGが共通,(1)より ∠GAD = ∠GAEであることはわかっているので、三角形の合同条件の中から 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいことから合同であるのとを証明でくることがわかります。 では ∠DGA = ∠EGAであることを補助線を引いて考えましょう。 証明 △ADGと△AEGにおいて AG = AG (共通)・・・① 仮定より∠BADの二等分線なので ∠GAD = ∠GAE・・・② 仮定より 2∠BAC = ∠BADなので ∠BAC = ∠GAD よって∠BAC = ∠DAG なた 点Bと点Dを結ぶ。 ∠BAC =∠BDC (弧CBの円周角) よって ∠DAG = ∠BDC ∠ADB = 90° (直径の円周角)なので ∠ADG = ∠ADG + ∠BDC = ∠ADG + ∠DAG △ADGにおいて ∠AGD = 180° - (∠ADG + ∠DAG) = 180° - ∠ADB = 90° よって ∠AGD = ∠AGE・・・③ ①,②,③より1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので △ADG ≡ △AEG
(2) AD = 5cmのとき、AG:GFを最も簡単な整数の比で表せ。 解説解答 (2)より △ADG ≡ △AEG なので AD = AE = 8cm.AB = 2AO = 10cm ∠AFB = 90° (直径の円周角) なので ∠AGE = ∠AFB よって GE // FB したがって AG:GF = AE:EB = 8:(10 - 8) = 8:2 = 4:1 答え 4:1